ある社労士事務所の朝礼

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日々申請の対応に追われる社労士事務所。
今日はそんな社労士事務所の日常の風景を切り取ります。

朝、始業と共に朝礼が始まります。
この朝礼は事務所の5人全員が参加する必要があるので、
まだ電話は自動応答から切り替えていません。

朝礼が早めに終わることはここ最近ありません。
長い時は1時間ほどかかる時もあります。
そんなに長い朝礼で何をしているかというと、
この日作業すべき申請の確認と、もうすぐ締切が来る申請の確認です。

以前はこんなことは個人の範疇で確認できていましたが、
コロナ対応で申請数が格段に増えたのと、
過去に一度、申請の締切が漏れてしまい、
請け負った申請が処理できなかったことがあったため、
その再発防止として、毎朝、朝礼で全員での確認をすることになりました。

その申請が漏れてしまった会社には、事務所として正式に謝罪し、
かろうじて訴訟問題には発展しませんでしたが、
事務所としての信用が損なわれたのは確かです。

補助金などの申請は税金と違って、”後から追って処理を”なんてことができず、
期限を過ぎたらもう申請ができません。
本来もらえるはずだったお金がもらえないことになります。
そうなったらその責任は誰が負うのでしょう。

訴訟問題に発展すれば、どちらに非があるかは明らかで、
多くの場合、社労士事務所が賠償金を払うことになります。
補助金の額によっては事務所の事業継続が危ぶまれるケースもあるでしょう。

そんな最悪の事態を避けるべく、
毎朝時間をかけて朝礼を行い、抜け漏れの防止に努めているというわけです。

「〇〇会社の申請はやった?」
「△△会社の期限はいつまでだっけ?」
「××から連絡きた?」
「来週から法改正施行される」

などなど、確認、共有すべき項目は多くあります。
以前それらの内容は個人個人のExcelに記入していましたが、
とても管理しきれないため、共通の1つのExcelファイルにまとめました。
しかし、誰かが開いていると開けなかったり、
その際後で記入しようと思って忘れてしまったりと、
こちらもなかなか上手く運用できていません。
そして誰が記入したかもわからないので、
結局朝礼での確認が、今のところ最良策となってしまっています。
多くの労力を割いていることは重々承知していますが、
申請が漏れるリスクを考えると、これも必要経費かなと思い、
日々業務を行っています。

社労士事務所の難しい現状が見えましたね。
実はまだまだ問題はあります。
次回はそのあたりの話も。